でこらいふろぐ

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私の人生に大きな影響を与えた本たち

人生をどう生きるかについて最近よく考えており、同僚と話していたら 原点に戻ってみるのも重要なのではないか という話になった。ここで言う原点とは、私の行動を変え今にいたる思考の軸になった出来事や物事を指すとする。

私の原点。人生は長く、これまでにも様々なフェーズがあった。いろいろなフェーズでいろいろなものにいろいろな影響を受けたと思うが、その中でもこのエントリでは特に私に大きな影響を与えた書籍やWebサイトなどの文章群をピックアップしてみた。

なお、文章以外に私に影響を与えた出来事なども書こうかと思ったのだが、ブログという形でパブリックに公開できないような内容があまりにも多いため断念した。

以下本とそれにまつわるエピソードを列挙していく。

砂の少女 (三田村 信行)

以下短編集の中の一編。

この小説は、ネタバレはしないけどとにかく人生は絶望しかないというのを切切と訴えかけてくる。 小さい頃に母親からこの本の読み聞かせを受け、ずっと心に残って離れない話であった。この小説によって、私の人生観は"人生に幸せはない。ただ幸せを追い求めるステップがあるのみ(そのステップも裏切られる)"という思想が強烈にインストールされたと感じている。

高校時代に5分間スピーチをクラスの前で行うことがあり、私が行ったスピーチの中で 人生というのは、絶望の砂漠の中でたまに落ちている幸せを拾い集めるようなもの という表現を私がしていたことを今でも覚えており、いつもこの高校時代のエピソードを思い出す度に 高校生がなんでこんなこと考えているんだろうか…当時結構幸せな人生過ごしてたと思うんだけど とか思っていたが、このエントリを書きながら、なるほど、この小説の影響だな、と納得できた。

この小説が今の私に与えている影響としては、人生は絶望が正常状態、という認識を植え付けられたことである。これによって辛い時でも これが普通だ。耐えるべし となってしまっておるなぁ、と最近分析しているが、本当にそうなのかどうかは自信はあまりない。

なお、この本は「一番心に残っている話は?」と聞かれる度にこの本の概要を答えつつもタイトルが思い出せない、という状態が長く続いていたのだが、10年以上の年月が過ぎたある日、twitterで以下やり取りを行うことでタイトルが分かり当時は感激のあまり相当興奮したのを覚えている、というちょっといいエピソードもある。

ちなみに、この短編集、今回取り上げた "砂の少女" だけでなく全編に渡って救いのない話が続くような記憶があるが、どうだったかな。もう一度読み返してみたい。

失踪日記 (吾妻 ひでお)

これは大学時代、体育会系の部活に所属しており、とにかく辛い辛いと思っていた時に不意に手にとった本である。その時の辛さの一片は以下エントリに記載している。

dekolife.hatenablog.com

このマンガは漫画家 吾妻 ひでお氏が自身の失踪体験とそこからの再起を綴ったものであり、とにかく当時の "とにかく辛いけど部活に行くしかない" と思っていた大学生活を打破してくれる非常に大きな転機となった。 当時は本当に辛くて、もうなんか最悪だったし逃げ場とかそういう発想も全くなかったのですが、この本を読むことで、そうか、辛い時は逃げればいいんだ。逃げてもなんとかなるさ〜 という意識が獲得でき、実際に1ヶ月程連絡を断って部活から姿を消した。その節は関係者一同大変迷惑をかけたというのは間違いないのであるが、この出会いがなくそのまま部活を頑張り続けていたらどうなっているのであろうかと恐ろしく感じる。 なお、部活にはその後復帰してまぁなんやかや楽しくやっておりますし以下書いたようにOBとして部の雑誌に寄稿できるレベルには良好な関係を築いております。

dekolife.hatenablog.com

逃亡中は、人に会いたくなかったためにとあるサークルの部室に住み、昼夜逆転した生活を送りながら1日1食ラーメンを食べて過ごすみたいないい生活をしていた。

ちなみに、この失踪日記を読むのと前後して白夜行 (集英社文庫)を読み、 部活からの逃亡の勇気が出た 、というのを過去に私はよく言っていたようだが(妻からもかつて私がそう言っていたと聞いたし、本日大学の同期にも確認したら私がそういうことを言っていたという証言が得られた)、以下のように何も思い出せないのであった。まぁ大学時代は精神がだいぶ錯乱気味だったからしょうがない。

この失踪日記が私に与えた影響としては、まぁ 何かあったら逃げればなんとかなる というところであった。まぁ、部活からの逃亡によってそれはそれで大きな後悔が生まれたので、その後の私は 何かあったら逃げればなんとかなるけど逃げるまでは最大限頑張ろう という感じで生きていくようになったのであった。多分。 また、大学時代に失踪したことで、 失踪した私が普通の生活を送ってもまっとうな人生にならない と思い、東海道や中山道を歩いたりIT系に進むなど、私の今に連なるムーブはこの本から生まれたと言っても過言ではない。

神は沈黙せず (山本 弘)

こちらは高校生の時、定期試験前日にこの本を発見し、ついついテスト勉強そっちのけで1日かそこらで一気読みしてしまった本である。当時の私が非常に強い衝撃を受けた、というのは覚えているが、残念ながら詳しくは忘れてしまった。 ただ、この小説の中に出てくる、ゲーム(小さい生物が協調や対立しつつ環境に適応するように進化していくようなものだったか)はずっと私の頭の中に残り、私もそういうものを作りたいという強い思いでIT系に飛び込んだのであった。 が、ほとんど何も覚えていないので、もう一度読み直したいな…かなり分厚い本だった気はするけど…

喜嶋先生の静かな世界

この本のおかげで以下エントリを書けたのが良かった。

dekolife.hatenablog.com

その後も、非常にほそぼそながらも好きなことを日々続けることが続いていて大変良い。

感想・及びその他好きな本や本以外の何かなど

なんかこのエントリ書きつつ過去を思い出すため自分のtwitterを検索していたらいろいろ出てきたので良かった。ありとあらゆる心に刺さった話を読み返しつつ更に深掘りしていきたい。 あと、このエントリは若干の人生の振り返りになったわけだが、人生を振り返ってみると一つの大きな物語だなぁというのがわかってくる。これは面白い。私達は物語を紡いでいるんだなぁ。

以下、上記本ほどではないけども心に残った本達を紹介する。

森見登美彦の小説たち

森見登美彦に出てくる大学生の主人公の下宿と私の大学時代の下宿が極めて近い位置にあり、また、私の大学生活は上記あるように極めて辛い感じだった、というのもあり、森見登美彦の大学生が出てくる小説群を読むと、強烈に 私もこういう大学生活を送りたかった という気持ちにさせてくれる。

小林泰三の小説たち

今の妻です。 高校時代に玩具修理者を最初に読んだなぁ。長編も好き。 twitterを適当に漁っていたら ネフィリム 超吸血幻想譚 の感想として以下が出てきた。そんなシーンあったな…

沈黙 (遠藤周作)

なんかいつも内容を忘れては読み返すということを繰り返しており、人生の中で一番たくさん読み返した本ではないかという気がしている。 キチジローは平和なときだったら普通のキリシタンとして一生を終えたであろうに…

百瀬、こっちを向いて

twitterを見返していたら、なんかこの本にいたく感動している気配があった。確かに、なんかこのタイトルを見るとめちゃくちゃぐっと来るんだけど何も思い出せない…読みたい…

-> 読み返したら、なんか違うなってなった。

哲学的な何か、あと科学とか (飲茶)

こちらは本ではなく以下Webサイトとなります。 noexit.jp

高校だか大学だかの時に大変お世話になったサイト。 上記メインコンテンツの中の 哲学的な何か あと科学とか は読みながらめっちゃワクワクしたなぁ。そして、 人工生命体レイン の項目は、これを見て私も人工生命を作るぞ!!!!という感じで上記 神は沈黙せず 同様に私をIT系に向かわせる重要なきっかけとなったのであった。

神の観察

このエントリ書いた時点では "あれなんだっけ…思い出せない…" と思っていた小説。これこれ、これを私は作りたかったんだよ。 神の観察